最近、病気で入院しても意外と早く退院できるって聞いたことがありませんか?そんなに長い期間入院しないなら、医療保険なんていらないじゃない!?
いえ、そうではありません。確かに平均入院日数は年々短くなってきています。しかしながら、やはり病気によっては長期の入院になる場合もあります。ではどんな病気の時に長く入院することになるのでしょう?
近年の入院日数の傾向
入院日数が少なくなっている、そのことは本当です!平成26年の厚生労働省のデータによると、入院した人の約58%が、10日以内に退院しています。10人いたら6人近くの人が10日以内に退院しているというのは驚きですね!短期の入院がそれだけ増えているということです。
しかしながら、その58%の中には日帰り入院のように1日、もしくは1~2日のように非常に短期間しか入院していない人が24%もいます。全体の4分の1が0~2日の入院で、全体の6割近くが10日以内の入院であるにもかかわらず、全体で見ると平均入院日数は16.8日となっています。
これって、入院日数がすごく短い人も多いけど、ものすごく長い人がいるから平均にすると16.8日になる、って思いませんか?
ということは、入院が長期になる病気もたくさんあるということですよね?具体的にどんな病気の場合にどのくらいの入院日数になるか見ていきましょう。
気になる三大疾病の入院日数とは?
やっぱり一番気になるのは三大疾病による入院ってどれくらいになるの?ということですよね!まず、三代疾病が何かと言いますと、脳卒中(脳梗塞、くも膜下出血など)のような「脳血管疾患」、一番有名な、がんと呼ばれる「悪性新生物」、そして心筋梗塞などの「心疾患」が三大疾病と呼ばれる病気です。
この3つの病気による入院で、一番入院が長くなりやすいのはどの病気でしょう?
正解は、脳血管疾患です。脳血管疾患で入院した場合、平均で89.5日も入院しているのです!!ですが脳血管疾患になった人がすべて3ヵ月近くも入院するというわけではありません。
実はこの脳血管疾患の中でも入院する日数に差があり、2週間で退院できる人もいれば、1年経っても退院できない人もいるのです。一概に脳血管疾患だから入院日数が長くなるわけではありませんが、三大疾病の中でも脳血管疾患は、入院日数が長期になる場合が多い、というように覚えておいた方がいいかもしれませんね。
他の2つの病気の場合、悪性新生物は平均で19.9日、心疾患は20.3日となっていますが、脳血管疾患と同様、すぐに退院できる人もいれば、入院が数ヵ月に及ぶ場合もあります。やはり大きな病気になった時は、長期の入院が心配ですね。
高額医療費制度について
高額医療費制度という制度について、なんとなく聞いたことがある方も多いと思いますが、これはその月の医療費がどれくらいかかったかで、一定の自己負担額を超えた部分が払い戻される制度です。この制度により、決められた額以上の医療費を支払った場合、その差額が戻ってきます。
この高額医療費制度は、年収によって自己負担額が変わりますが、平均的な年収の方の場合、自己負担額はざっくりいうと9万円弱です。
しかし注意しなければいけないこともあります。この高額医療制度が適用されるのは、健康保険が使える治療についてのみで、差額ベッド代や先進医療を受けた場合には適用にならず、すべて自己負担になります。
入院1日当たりの自己負担額は、約7割の人が1万円を超えていて、平均すると約2.2万円にもなります。
まとめ
入院にかかる費用というのは、高額医療費制度を上限とした医療費と、入院1日あたり2.2万円の自己負担、先進医療を受けた場合は先進医療の医療費全額ということになります。
入院しても高額医療制度があるから大丈夫!と思っていたら、意外とかかってしまった・・・なんていうことにならないように、知っておいてくださいね。
また、働けなくなることで自分の収入が減ることや、看病をする家族の収入が減ることにもなります。
その人によって必要な保障は違いますので、やっぱり保険が必要かなと思ったら、保険屋さんに手伝ってもらいながら、自分に合った保険選びをしてくださいね。