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C型肝炎の原因を知り、きちんとした予防を行なう事の重要性

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日本でC型肝炎を患う人は150万~200万人と推定されており、これはキャリアと呼ばれる肝炎症状のない持続感染者も含んだ数字です。

年齢は40歳代以上に多くみられ、C型肝炎ウイルス対策が講じられる前に輸血など医療行為を受けたことで感染したという人も多くいます。

実際に医療機関で治療を受けているC型肝炎の人は50万人で、残る100万~150万人の人の中にはC型肝炎ウイルスに感染していることに気が付いていないという可能性もあります。

そのため厚生労働省では2002年から市町村の健診の際に肝炎ウイルス検診を加え、1年間で3万人というC型肝炎ウイルス感染者が新たに発見されました。

C型肝炎ウイルスに感染する原因

C型肝炎ウイルスの感染経路は血液で、感染者の血液が未感染の人の血液に混入すると感染します。

空気感染や経口感染などはなく、感染者の多くは輸血、血液製剤、注射針の使い回しといったC型肝炎ウイルス対策が講じられる前の医療行為によるものです。

現在ではこれらが原因で感染することはほとんどありませんが、入れ墨やピアス、覚せい剤使用の際の注射器の回し打ち、不衛生な環境の鍼治療などが原因で感染する場合があります。

性交渉での感染や、母子感染はごく稀ですが原因としてはあげられます。

C型肝炎ウイルス感染の可能性が高い人とは?

次のようなケースに該当する場合にはC型肝炎ウイルスに感染している可能性が一般の人よりも高い状況であると言えます。

該当する場合には肝炎ウイルス検診などを受診し、検査を行うようにしましょう。

・1992年以前に輸血を受けたことがある人
・大手術を受けたことがある人
・血液凝固因子製剤を投与されたことがある人
・血液透析を長期で受けたことがある人
・臓器移植を受けた人
・薬物濫用者
・入れ墨をしている人
・ボディピアスを施している人
・健診などで肝機能検査の異常を指摘され検査を実施していない人

C型肝炎を放置しているとどうなる?

C型肝炎は肝炎が軽い症状のままで経過していく場合もありますが、7割程度は少しずつ進行していき放置していると10~30年で3~4割の人が肝硬変となります。

さらに放置しておくといずれは肝がんへと移行する疾患ですのでしっかりと治療を受ける必要があります。

肝硬変へと移行する恐ろしさとは

肝臓が長期間炎症状態にあると肝細胞は次第に破壊されていきます。

破壊された細胞を埋めるように線維成分は増加し、肝臓を硬い状態にするのが肝硬変です。

肝硬変は肝がんを発生しやすくし、肝性脳症や食道静脈瘤破裂といった命にかかわる合併症を引き起こす原因にもなります。

肝がん発症原因の8割がC型慢性肝炎

肝がんで死亡する人は急増している状態ですが、その原因の約8割がC型肝炎ウイルスからのものであることもわかっています。

肝がんを予防するためにも、C型肝炎を防ぐ必要がありますので地方自治体などの健診には積極的に参加し、肝機能の異常などを指摘された際にはしっかりと検査を行うようにしましょう。

また、肝炎ウイルス検診なども受診して自分は肝炎ウイルスに感染していないかを確認しておくようにしましょう。

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