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あれっ!治療っていくら?—医療保険の点数—

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<どこでも同じ値段>

ふだん、病院に行くとき「あそこの病院が安いわよ」なんて話はしませんよね。先生の人柄だとか評判がいい等で選ぶ事が多いのではないでしょうか。値段では選びませんよね。なぜでしょうか?
それは、日本の医療制度では、診療報酬点数表というものによって全国一律に医療行為の値段が決まっているからです。なので同じ医療行為ならどこで受けても、同じ値段になるのです。(ただし、時間外には料金が加算されます)
この診療報酬点数表は、ネットや本でだれでも見る事ができます。

<診療費明細書を見てみよう>

 2010年4月以降、明細書をすべての患者に発行する事が義務づけられました。ここには初・再診料から投薬・注射・検査など診療内容と点数が書かれています。自分がどんな医療行為を受けたのかが、すぐにわかりますね。
たとえば、初診 282点
     投薬  80点
     検査 860点 
     合計1212点

この「検査」の内容も明細をみればもっと細かく出ています。
そして、点数に10をかけたものが医療費になります。
合計が1212点の場合、
 1212点×10=12,120円
が医療費の総額になります。
70歳未満場合には、3割負担なので、
12,120×30%=3,640円の支払いになります。(10円未満四捨五入)
負担割合も明細書に書いてあります。 
(医療保険 自己負担割合を参照して下さい)

<なぜ、医療費は点数で表すのでしょうか?>

 なぜ、わざわざ点数で表して、さらに10をかけるような事をするのでしょうか?
 仮に実額12,120円で表すと、3割負担の場合は 
    12,120円×30%(0.3)=3,640円 (10円未満四捨五入)
の計算をしなくてはなりません。
点数で最初に、10で割っておけば、3割負担の場合は点数を3倍すれば簡単にだせます。
    1,212点×3=3,640円(10円未満四捨五入)
自己負担割合は1割2割3割なので、計算しやすいですね。
諸説ありますが、計算の簡略化とミスを減らすのに便利です。
(※労災、自賠責の場合は1点=10円ではありません)

<インフルエンザの予防接種は値段が違う?>

 インフルエンザに限らず予防接種や健康診断は自由診療なので、保険がききません。予防であって病気ではないので全額自己負担です。医療機関が自由に料金を設定できるようになっています。持病・アレルギー等なければ、安い医療機関を探すのもいいかもしれませんね。
(医療保険 給付対象を参照して下さい)

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