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保険が使えないのはどんなとき?—医療保険の給付対象—

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<全額自己負担?>

 「保険がきかないから、高くて・・・」なんてたまに聞いたりしますよね。

保険がきかないとは、どういうことでしょうか?これは、みなさんが入っている公的医療保険の対象外ということです。

 国民のみなさんが加入している公的医療保険では、医療費は一部負担になっています。しかし、保険適用外で全額負担になるものもあります。身近なものが多いので、よく知っているのではないでしょうか。

 

美容が目的(二重にする 豊胸手術等)

 

特殊な材料を使う歯の治療

歯列矯正

一部 医療費控除の対象

治療の目的等により医療費控除の対象

予防接種

人間ドック・健康診断

定期接種は自己負担なし

 

妊娠・出産

不妊治療

 

自己都合による堕胎

出産一時金がでる

医療費控除の対象 不妊に悩む方への特定治療支援事業

 

 

 上記のようなものは、全額自己負担になりますが、医療費控除の対象になったり、助成金がでるものがあります。 医療費控除を利用する場合は確定申告を忘れずにしましょう。

 保険が適用されない治療を自由診療や自費治療と言います。自由診療の場合、医療機関が自由に料金を設定できるので料金に差がでます。

 

 

<食事代も適用外>

 差額ベッド代や食事代・先進医療は公的医療保険の適用外となります。

差額ベッド代は患者が希望した場合のみです。治療をする上で個室の必要がある場合など病院側に理由があれば、支払いの必要はありません。

 

 <先進医療ってなんでしょう?>

 特定の大学病院等で研究・開発された新しい治療や手術が、ある程度の実績があり確率されると厚生労働省が「先進医療」として認めます。公的医療保険の適用を検討されている技術の事です。評価の結果、公的医療保険の対象になったり、評価の対象から外れたりします。

同じ治療や手術を受けても、厚生労働省に届けでた医療機関以外では「先進医療」と認められません。

 先進医療は、全額自己負担となります。

 

例えば、保険適用の医療費が100万円かかった場合(70歳未満)

  30万円

(自己負担3割)

    健康保険 70万円

       (7割)

自己負担の30万円を支払う。 ※高額療養費制度の使用前

 

100万円の医療費のうち先進医療が50万円かかった場合(70歳未満)

15万円

(3割)

健康保険 35万円

   (7割)

   先進医療 50万円

     全額自己負担

この場合は、15万円(自己負担3割)+50万円(先進医療)=65万円

通常の保険診療と共通する部分は保険が適用されます。それ以外は、適用外で全額自己負担となります。

 

自由診療の場合

厚生労働大臣が定めた指定医療施設に該当しない病院での治療や国内未承認の抗がん剤等を使用した場合は、先進医療にも当てはまらず、保険の適用外となります。この場合は、全額自己負担になります。

15万円

(3割)

健康保険 35万円

   (7割)

   先進医療 50万円

     全額自己負担

全額100万円の自己負担です。

 

これは、厚生労働大臣が定めた指定医療施設に該当する病院だけで、先進医療と通常の保険診療をみとめているからです。

先進医療は医療費控除の対象です。

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