2017年4月から、ほとんどの保険会社で生命保険の保険料が値上がりするってご存知ですか?今、保険料が値上がりする前のかけ込み需要がすごく増えているそうです。どうして生命保険が値上がりするのでしょう?マイナス金利?標準利率?予定利率??
生命保険の保険料が上がることは一大ニュースですのでネットの記事を見てもたくさん記事がありますが、専門用語ばかりだと読む気が起きませんよね。ここでは専門用語を使わずに、やさしい言葉でわかりやすく説明したいと思います!
【保険会社にお金を預けておくと銀行よりも増えるって知ってる?】
銀行にお金を預けても、これしか利子がつかないの?と思ったことはありませんか?今はなおさら金利が安いので、銀行に預けても微々たる利子しかつきませんよね。
「でも、自分で持っていても1円も増えないし、わずかでも利子がつく分、銀行に預けよう!」と思っている方も多いのではないでしょうか?
しかし、もっとお金が増える方法があります。それが保険なのです。
銀行は預けているお金をすぐに引き出せるメリットがあり、保険は何年か預けておかなければいけないという点でデメリットはあります。(借りることはできます)
しかし、その点を置いておけば銀行に比べたらはるかによい利率でお金が増えます。保険会社はなぜ数年でお金を増やすことができるのでしょう?
実は保険会社では、預かった保険料をもとに投資をしています。投資といっても公共性の高い、安全な投資でお金を増やしています。
契約者から預かったたくさんの保険料を投資に使い、お金が増えるような保険であれば満期の時にその利子で保険金を支払うのです。ですから、保険会社にとってどれだけ利子がつくかというのはとても重要なことです。
勘の良い方ならお気づきかもしれませんが、保険料が増加する原因はここにあります。このように、利子が保険会社にとってとても重要であるのにもかかわらず、最近の金利はとても低くなってしまっています。
これではたくさんのお金をかけて投資をしても利益がほとんど出ません。利益が出ないと保険会社は、預かった保険金を満期の時に増やして返すことができなくなってしまいます。
【保険会社は絶対に倒産してはいけない】
日本人の約8割の人が生命保険に入っています。生命保険は、病気になった時の入院費用のような一時的なものから、一家の大黒柱が亡くなった時に家族を支える大きな保障まで、実に様々な役割を担っています。
万が一の時のために保険に入っているのに、その保険会社が倒産してしまったらどうなるでしょう。
保険料を支払ったのに、万が一の時に保険金を受け取れないという事態になりますよね。それでは保険に入っている多くの人が困ってしまうことになります。ですので、保険会社は絶対に倒産してはいけないという使命があります。
倒産してはいけないということはすなわち、利益を出さなければいけないということです。保険会社としては、金利が下がることは非常に大変なことなのです。
預かった保険料で投資をして、このぐらい儲けられるから契約者に返せると思って保険料を決めていたのが、金利の低下によりその予定が狂ってしまうからです。
だからその金利に見合う中で契約者に返そうとすると、儲けが出せないから売らない、もしくは保険料を高くするか、解約返戻金を低くするかして、支出を減らさないと間に合わなくなってしまうのです。
保険の商品が販売停止になることや保険料が上がるのには、こんな背景があるのです。
【保険料が上がるのはどういう保険?】
保険料が上がるのは、終身保険や個人年金のような、貯蓄性が高く、比較的長期の保険です。これらの保険はもともと保険会社の利益が低いため、今回のようにあまりにも金利が低くなった状態だと、その保険を売ることで収益が悪化するため、保険会社によってはそういう商品の販売停止になる場合もあります。
先ほど言ったように、保険会社は絶対に倒産しないようにしなければいけない使命がありますので、今のように金利が低い状態だと、そもそも儲けのない商品や儲けの少ない商品は、売るのが厳しい状態になります。
医療保険や掛け捨ての保険はほぼ、保険料の変更は小さいか、値上げしないという状態ですので、あわてる必要はありません。
しかし、貯蓄を目的とするような保険に加入しようかなと思っていたのであれば、3月末までに手続きをすることをおすすめします。