40歳以上の男性の2人に1人、女性の5人に1人はメタボリックシンドロームと言われる状態、もしくは予備軍です。
メタボリックシンドロームとは、内蔵肥満に高血圧や高血糖、脂質代謝異常が組み合わさった状態で心臓病や脳卒中といった動脈硬化性疾患をまねきやすい病態のことです。
ただ単に腹囲が大きい状態ではメタボリックシンドロームに該当しません。
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動脈硬化が生命にかかわる疾患を引き起こす
心臓病と脳卒中で日本人の死因の3分の1を占めることになりますが、これらは動脈硬化が原因で起こることが多い状況です。
動脈硬化を進行させる危険因子には、高血圧、糖尿病、高脂血症、喫煙、肥満などがあげられます。
それぞれ単独でも動脈硬化を進行させますし、それぞれ症状は軽くても複数が重なることで心臓病や脳卒中の危険性が高まります。
動脈硬化を進行させるのは肥満?
肥満の中でも腹部に脂肪が蓄積される内臓脂肪型肥満が動脈硬化を進行させる原因であることがわかっています。
内臓脂肪が蓄積されていると、高血圧や糖尿病、高脂血症といった病態になりやすいのですが重複することでさらに動脈硬化を進行させる危険性か高まります。
内臓脂肪の蓄積に加えて、空腹時血糖やHDLコレステロール・中性脂肪、血圧が一定以上の値を示すとメタボリックシンドロームと判断されます。
メタボリックシンドロームの判断基準
日本のメタボリックシンドロームの判断基準は、ウエスト周囲径が男性85cm女性90cmを超え、さらに高血圧・高血糖・脂質代謝異常のうち2つにあてはまることです。
メタボリックシンドロームの改善は食事
まずは体重の5%を減量することで内臓脂肪は減り、高血圧・高血糖・脂質異常も改善されます。
3~6か月で体重の5%を減量するためには、摂取するエネルギーを運動で消費できるエネルギーより低くすることが必要です。
そのためには食事の量を減らすことが必要ですが、栄養バランスを崩してしまわないように調整しましょう。
適度な運動でエネルギー消費を促すことも必要
そして日頃から積極的に体を動かして適度な運動を続け筋肉を鍛えることも必要です。
それによって1日の消費エネルギーが増えますので基礎代謝を高めることができます。
ストレスを抱えるなど精神的な疲労を抱えていると食欲が高まり肥満を招くことになります。
メタボリックシンドロームの危険因子とならないように、ストレスを抱える原因を解決することが必要になります。
健康を維持するために
心臓病や脳卒中など生命に関わる疾患を引き起こす要因となるのがメタボリックシンドロームです。
該当する人は食生活を主とした生活習慣を改善し、運動なども取り入れるようにして日々の消費エネルギーを増やし改善していきましょう。