<解約返戻金とは>
事情によって自動車保険を解約する事になった場合、解約返戻金が戻って来きます。解約返戻金とは、満期前に解約をすると、すでに保険会社に支払った分の保険料が残りの期間に応じて支払われるというものです。
保険料の支払いには、一括払い(年払い)と月払いがあります。返戻金があるのは、前払いしている一括払いという事になります。一括で支払う事によって、年間の保険料は月払いよりも5%程度割引になります。ただ、満期日前に解約する時に限っては、月払いの方がお得になります。
<短期率で計算する解約返戻金>
一括で支払っている場合の解約返戻金は、
解約返戻金=年間保険料×(1—既経過期間に対応する短期料率)
の式で計算します。短期率は以下の表になります。
経過期間 |
短期率 |
7日まで |
10% |
15日まで |
15% |
1ヶ月まで |
25% |
2ヶ月まで |
35% |
3ヶ月まで |
45% |
4ヶ月まで |
55% |
5ヶ月まで |
65% |
6ヶ月まで |
70% |
7ヶ月まで |
75% |
8ヶ月まで |
80% |
9ヶ月まで |
85% |
10ヶ月まで |
90% |
11ヶ月まで |
95% |
12ヶ月まで |
100% |
例えば、年間6万円の保険料を支払っていて、3ヶ月半で解約したい場合には、経過期間が4ヶ月までの短期料率55%を使います。
解約返戻金=6万円×(1-0.55)=27,000円
単純に、年間の保険料6万円を月で割ると、ひと月あたり5,000円なので残り8
ヶ月分の4万円が返ってきそうに思えますが、実際には27,000円しか返ってこないのです。
途中で解約して他の保険に乗り換えると、返戻金が少ない上に新規の保険料も支払わなくてはなりません。満期日前の解約・乗り換えには注意が必要です。
<月払いの場合>
月払いの場合には、翌月からの支払いがなくなり、解約返戻金はありません。3ヶ月半で解約する場合には、4ヶ月分の保険料が支払われていることになります。月割り計算になるので、3ヶ月と5日で解約しても4ヶ月分の保険料を支払う必要があります。
短期料率で計算するよりも、単純に月割りなので、満期前に解約する時には月払いの方が負担は減りますね。
<長期契約の場合の解約返戻金>
3年などの長期契約の場合でも、途中で解約する事ができます。長期の場合の解約返戻金の計算は、月割り計算される事が多いです。一括で支払っていても、月割り計算が適用されます。
解約返戻金の計算の仕方や短期率は、保険会社によって異なる事があります。解約する前に、必ず問い合わせていくらの返戻金があるのか確認するようにしましょう。